畳薦(読み)たたみこも

精選版 日本国語大辞典 「畳薦」の意味・読み・例文・類語

たたみ‐こも【畳薦】

(「たたみこも」は「こもたたみ」と同じで、こもでつくった敷物、または敷物にするこもの意) こもを幾重にも重ねる意から「重(へ)」と同音を含む地名平群(へぐり)」や「隔(へだ)つ」にかかる。
古事記(712)中・歌謡「命の 全(また)けむ人は 多多美許母(タタミコモ) 平群(へぐり)の山の 熊白檮(くまかし)が葉を」

たたみ‐けめ【畳薦】

「たたみこも(畳薦)」の上代東国方言。地名「むらじが磯」にかかる。かかりかた未詳
万葉(8C後)二〇・四三三八「多多美気米(タタミケメ)むらじが磯の離磯(はなりそ)の母を離れて行くがかなしさ」

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デジタル大辞泉 「畳薦」の意味・読み・例文・類語

たたみ‐こも【畳薦】

[名]畳にする
「―隔て編む数かよはさば道の芝草生ひざらましを」〈・二七七七〉
[枕]薦を幾重にも重ねるところから、「」の音をもつ地名「平群へぐり」にかかる。
「命のまたけむ人は―平群へぐりの山の熊白檮くまかしが葉を髻華うずにさせその子」〈・中・歌謡〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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