田舞・田儛(読み)たまい

精選版 日本国語大辞典 「田舞・田儛」の意味・読み・例文・類語

た‐まい ‥まひ【田舞・田儛】

〘名〙 五穀がよく実るように祈って神に奉納する歌舞田植の際の歌舞に起こり、天智朝には宮中でも行なわれ、後には雅楽寮田舞師・田舞生を置いて教習させた。また、大嘗会(だいじょうえ)の巳(み)の日に主基(すき)が奏するのが恒例となった。ほかに、伊勢・春日神社などの神事にも用いられた。戦国時代に絶え、江戸後期に再興されたが以後廃絶。今は歌詞のみ伝えられる。田楽(でんがく)。でんぶ。
書紀(720)天智一〇年「天皇、西の小殿に御す。〈略〉是に於て、再び田儛を奉す」

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