甚目村(読み)はだめむら

日本歴史地名大系 「甚目村」の解説

甚目村
はだめむら

[現在地名]三雲村甚目

雲出くもず川の下流右岸沿いの低地に位置する。森須川もりすがわ村の西にあたる。小字名に北垣内きたがいとみなみ垣内の垣内地名がある。またうりゆう御厨の遺称とされる小字瓜生うりゆうがある。白鳳時代の仏を出土した観音寺跡がある。観音寺の本尊洪水で流失して、尾張国海東かいとう郡の甚目じもく(現愛知県甚目寺町)に漂着し、同寺の本尊とされたという(五鈴遺響)。鎌倉初期から南北朝時代にかけては甚目御園とよばれた。建久三年(一一九二)八月の神領注文(神宮雑書)に「甚目御園 給主藤原氏子、件御園一志神戸之内也、供祭物 御贄料米一石、麦五斗」とみえ、内宮領で一志神戸に属した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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