瓠花・瓢花(読み)ひさごばな

精選版 日本国語大辞典 「瓠花・瓢花」の意味・読み・例文・類語

ひさご‐ばな【瓠花・瓢花】

〘名〙
① 瓠の花。瓢箪(ひょうたん)などの花。《季・夏》
上代の一五、六歳の少年の髪形の一つ。瓠の花の形にかたどって、額で束ねたもの。
書紀(720)崇峻即位前(図書寮本訓)「廐戸皇子、束髪於額(ヒサコハナ)して、〈古き俗(ひと)、年少児(わらは)の年、十六の間は、束髪於額(ヒサコハナ)〉」
③ 瓠の花にかたどった造花。平安時代、相撲の際に左右を区別するしるしとして、右方の者が髪にさした。
※宇津保(970‐999頃)内侍督「みな相撲の装束し、ひさご花かざしなど」
④ 波の白く立つさまをいう。
散木奇歌集(1128頃)羇旅高砂にて風いたく吹ければ、沖にひさごばなといへるもののたちけるを見て」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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