玉斧(読み)ギョクフ

デジタル大辞泉 「玉斧」の意味・読み・例文・類語

ぎょく‐ふ【玉×斧】

玉で飾ったおの。また、斧の美称
他人を敬って、その人が詩文添削をすることをいう語。「先達玉斧を待つ」

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精選版 日本国語大辞典 「玉斧」の意味・読み・例文・類語

ぎょく‐ふ【玉斧】

〘名〙
① 玉で飾った斧(おの)。また、斧の美称。美しい斧。
※光悦本謡曲・羽衣(1540頃)「月宮殿ありさま、玉斧の修理とこしなへにして」 〔南史‐陳本紀・武帝〕
② 玉材または美しい石でつくられた斧。実用よりも装飾用の玉具として、日本では縄文中期、中国では殷(いん)・周時代に用いられたもの。
③ (「玉」は美称。添削を斧で削ることにたとえていう) 相手を敬って、その人が詩文を添削することをいう語。
歌仙(1952)〈石川淳〉「その出来上りについては、つつしんで先達の玉斧(ギョクフ)を待つ」

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