玉之浦町(読み)たまのうらちよう

日本歴史地名大系 「玉之浦町」の解説

玉之浦町
たまのうらちよう

面積:六八・三六平方キロ

五島列島の福江ふくえ島の南西部に位置する。南部から西部にかけて東シナ海に面し、東は富江とみえ町、北東は岐宿きしく町、北は三井楽みいらく町に接する。南西部に張出した小半島とその北に続く島山しまやま(面積八・四五平方キロ)によって奥の深い玉之浦湾が形成されているほか、大瀬おおせ崎から大宝だいほう崎にかけての険阻断崖や多数の入江など複雑な海岸線をなしている。内陸部中央に岩谷いわたに(三九七メートル)幾久いつく山、南西部にほし(二七六メートル)などの山嶺があり、町域の八割余が山林となっている。南部を中須なかす川・小川おがわ川、北部を荒川あらかわ川・丹奈たんな川などが西流する。国道三八四号が南北に通るほか、主要地方道の福江―玉之浦線・福江―荒川線がある。

縄文時代中期・後期の土器片が出土した大宝遺跡のほか、井持いもち浦からも縄文土器などが発見されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報