獺瀬村(読み)おそせむら

日本歴史地名大系 「獺瀬村」の解説

獺瀬村
おそせむら

[現在地名]山添村大字遅瀬おそせ

波多野はたの北隅にある渓谷村。名張なばり川に合する遅瀬川の河口を占める。近世初期ははた郷の内。元禄郷帳に初めて「獺瀬村」の名がみえる。村高は二一三・三一五石、うち六三・三三石は旗本荘(庄)田小左衛門領、一四九・九八五石は領主名を欠くが、慶長郷帳の「(畑)村之内」、元和・寛永両郷帳の「畑村」の石高・領主から推して、津藩(藤堂高次)領と考えられる。村名表記は領主の違いにより庄田氏領は遅瀬村、津藩領は獺瀬村と書かれた。天保郷帳では「獺瀬村」、村高六三・三二五石となっている。これは庄田氏領遅瀬村であろう。ほかに同帳「畑村」の注記に「古ハ獺瀬村・広瀬村・嵩村三ケ村」とあり、津藩領獺瀬村は畑村に含められている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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