猪膝町(読み)いのひざまち

日本歴史地名大系 「猪膝町」の解説

猪膝町
いのひざまち

[現在地名]田川市猪国

猪膝村のうちに形成された在郷町金国かなくに村からの秋月街道は当町を経て、筑前国嘉麻かま郡上山田村(現山田市)に至る。猪膝手永の大庄屋の居宅がある。元和八年人畜改帳に無高の「猪膝町」がみえ、家数一一七・人数二四八(うち惣庄屋一・町人五一・名子一一・鍛冶一)、牛二一・馬三五。惣庄屋とはのちの大庄屋である。正保国絵図・元禄国絵図にも猪膝町がみえ、後者では「猪膝村ノ内」と記される。宝永七年(一七一〇)には銀小物成二六一匁余、竈数一三四・人数五八七、牛馬五五(「村々万覚書」瓜生文書)。享保飢饉の餓死者一六二(小倉開善寺過去帳)。寛政六年(一七九四)の御建替仕法帳(六角家文書)によると、当町と香春かわら町・採銅所さいどうしよ(現香春町)添田そえだ(現添田町)油須原ゆすばる(現赤村)は宿役を負担しているので、人数役目を免除されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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