狭間・迫間(読み)はざま

精選版 日本国語大辞典 「狭間・迫間」の意味・読み・例文・類語

はざ‐ま【狭間・迫間】

〘名〙 (古くは「はさま」)
① 物と物との間のせまいところ。すきま。あいだ。
※伊勢物語(10C前)一〇〇「後涼殿のはさまを渡りければ」
② 山と山のあいだのせまく低いところ。谷あい。谷間。谷。
書紀(720)武烈即位前・歌謡「あをによし 奈良の婆娑摩(ハサマ)に 獣じもの 水漬く辺隠(ごも)り」
③ ある事柄と次の事柄との間の時間。また、ある事柄や状態が継続しているあいだ。その間(かん)。時間的間隙
今昔(1120頃か)一三「其の暇の迫(はさま)には天台の止観をぞ学しける」
④ 弓、鉄砲などをうつために、城壁などにあけられた穴。銃眼。さま。〔和英語林集成(初版)(1867)〕
⑤ 昔、ウグイスを飼うかごのふたにつけた装飾の丸い透し。〔随筆・嬉遊笑覧(1830)〕
囲碁で、斜めに一路隔てて飛んである石の中間の点。

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