犬箱(読み)イヌバコ

デジタル大辞泉 「犬箱」の意味・読み・例文・類語

いぬ‐ばこ【犬箱】

犬が伏した形に作った、雌雄一対小箱。昔、安産子供の健康を祈るまじないに用いられた。犬張り子源流といわれる。御伽おとぎ犬。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「犬箱」の意味・読み・例文・類語

いぬ‐ばこ【犬箱】

※産所之記(1521頃)「御とぎの犬箱有べし」

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世界大百科事典(旧版)内の犬箱の言及

【人形】より

…穢が強くあらわれる出産や葬送儀礼にも,人形が用いられる。たとえば,天児(あまがつ),這子(ほうこ)(はいはい人形),産屋道具の犬箱などは,穢を吸収して浄化させる呪物として魔よけともされるし,また1年に2度葬式を出した家では棺の中に人形を入れて,これ以上葬式がでないようにというまじないにする。さらに建築儀礼の際などに人形を納める風習もあり,やはりこれもスケープゴートとして宇宙のはじまりをもたらす呪物といえよう。…

※「犬箱」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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