牧田庄(読み)まきだのしよう

日本歴史地名大系 「牧田庄」の解説

牧田庄
まきだのしよう

現牧田一帯に比定される。旧石津郡内。蒔田とも書く。「吾妻鏡」寛喜二年(一二三〇)六月一六日条に「蒔田庄」とみえ、当庄に雪が降り、北条泰時がこの奇瑞をおそれ徳政を行わせたという(同様の記事が「鎌倉年代記裏書」同月九日条にもみえる)。当時得宗領であったと推定される。長禄四年(一四六〇)一二月一九日、牧田庄山田やまだ村住人の善道が庄内山田上野うえの郷内山田村を地内の宝聚院に売却しており(「売券」養老郡志)、文正元年(一四六六)一二月二六日には庄内井口村住人が同院に、また応仁二年(一四六八)四月五日には同一敷いつしき村住人が同院に田畑などを売却している(「売券」同書)。井口は未詳だが、一敷は現字名の一色いつしきに比定され、上野の字名も残る。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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