牟礼庄(読み)むれのしよう

日本歴史地名大系 「牟礼庄」の解説

牟礼庄
むれのしよう

牟礼を遺称地とし、一帯に比定される。保元三年(一一五八)一二月三日の官宣旨(石清水文書)で山城石清水いわしみず八幡宮寺領を領家・預所や下司・公文らが私的に譲与・相伝することを停止し、別当・院主が管領することを認められた宮寺領に当庄がみえる。成立時期やその事情などまったく不明であるが、讃岐国において石清水八幡宮寺領庄園が急増する鳥羽院政期におそらく成立したものであろう。宮寺における年中行事を記した「榊葉集」所収の寛喜三年(一二三一)四月二二日の石清水八幡宮寺供米支配状によると、当庄は石清水祭神の一つ比大神(玉依姫)の国忌である正月二三日の節会に用いる御供米六石三斗四升を負担すると定められている。同文書にはそれぞれの庄園で用いられている斗枡と宮寺の枡との換算率が記されており、当庄の枡一斗は宮寺のそれの二斗五升にあたることがわかる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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