無定形状態(読み)ムテイケイジョウタイ

化学辞典 第2版 「無定形状態」の解説

無定形状態
ムテイケイジョウタイ
amorphous state

非晶質ともいう.固体のうちでも結晶と異なり,構成粒子(原子イオン分子)が周期構造をとらないで集合している状態をいう.しかし,部分的には結晶に似た規則正しい配列をしているのが普通である(準結晶または擬結晶モデル).結晶粉末にX線を照射すると明確なデバイ環を与えるのに対して,無定形状態の場合は少数のぼやけた環が現れるのみである.このような物質では,液体からの固化が一定の温度圧力で起こらないで変化は連続的である.ガラスは無定形状態の代表的な例である.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「無定形状態」の意味・わかりやすい解説

無定形状態 (むていけいじょうたい)

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の無定形状態の言及

【非晶質固体】より

…これに対して,原子の配置あるいは原子のつながりが大きく乱れた固体を,非晶質固体あるいはアモルファス固体という。またこのような状態を無定形状態という。われわれの身近にある非晶質固体の例は,窓や食器に使われているシリカガラス(SiO2)である。…

※「無定形状態」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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