焚捨(読み)たきすてる

精選版 日本国語大辞典 「焚捨」の意味・読み・例文・類語

たき‐す・てる【焚捨】

〘他タ下一〙 たきす・つ 〘他タ下二〙
① 焼き捨てる。無用のものとして燃やして灰にしてしまう。燃やして処分する。
※後撰(951‐953頃)夏・二一三「夏虫の身をたきすてて魂しあらばわれとまねばむ人めもる身ぞ〈よみ人しらず〉」
② 焚いたまま焚きつがないで、そのままにしておく。燃やしたままでほうっておく。
※新勅撰(1235)雑四・一三一六「心あるあまのもしほ木たきすてて月にぞあかすまつがうらしま〈祝部成茂〉」

たき‐すて【焚捨】

〘名〙
① 燃やしてそのままにしておくこと。焼き捨てること。また、そのもの。
浮世草子好色一代女(1686)一「いつたきすてのすがりまでも聞き伝へし初音これなるべし」
劇場で、興行中、舞台で使う鼻紙煙硝、たどん、タバコなど、一日で消耗するものの費用。また転じて、舞台で消耗する小道具の称。消え物。〔劇場新話(1804‐09頃)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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