為果・仕果(読み)しはてる

精選版 日本国語大辞典 「為果・仕果」の意味・読み・例文・類語

し‐は・てる【為果・仕果】

〘他タ下一〙 しは・つ 〘他タ下二〙
物事をなしおえる。やりとげる。しとおす。
蜻蛉(974頃)上「とかうものすることなど、いたづく人おほくて、みなしはてつ」
② (好ましくない意の語の下に付いて) ひじょうに…する。すっかり…する。…しきる。
滑稽本浮世風呂(1809‐13)二「薬とりに半日づつかかるのは、人ずくなな者は難義仕果(シハテ)るよのう」

し‐はて【為果・仕果】

〘名〙
① 事をなし終えること。また、その結果
浮世草子西鶴置土産(1693)一「あんな仕果(シハテ)世にまたと有べきか。既にありさまの聟に成筈を」
② 度を越えて物事をすること。特に金銭を浪費すること。
※浮世草子・傾城色三味線(1701)京「あいつ今の間に身代つぶす仕果(シハテ)也」

し‐はた・す【為果・仕果】

〘他サ五(四)〙
最後までする。やりおえる。しとげる。
※足利本論語抄(16C)子路第十三「行ふ処をば必ずしはたすが士なり」
② 持っていたものをすっかりなくしてしまう。使い果たす。
※虎明本狂言・因幡堂(室町末‐近世初)「かせぎまらしたらば、しんだいもよふなりまらせうが、いままでの女めが、みなしはたひてござる」

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