濡・沾(読み)ぬれる

精選版 日本国語大辞典 「濡・沾」の意味・読み・例文・類語

ぬ・れる【濡・沾】

〘自ラ下一〙 ぬ・る 〘自ラ下二〙
① 物の表面に雨、露、涙などの水がたっぷり付く。また、物に水がかかって沁み込む。
書紀(720)仁徳三〇年一〇月(前田本訓)「時に口持の臣雪雨に沾(ヌレ)つつ、日夜を経て皇后の殿(おほとの)の前に伏して避らず」
② 血で染まる。血にまみれる。
※書紀(720)神代下(兼方本訓)「血、其の矢に染(ヌレ)たり」
③ 情交する。色事をする。また、媚びる。色を好む。
仮名草子東海道名所記(1659‐61頃)一「品川の宿(しゅく)には、遊女多し。〈略〉旅人過ぐるをとめてうちまねく手の品川ぞぬれて見えける」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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