滝の湯(読み)たきのゆ

日本歴史地名大系 「滝の湯」の解説

滝の湯
たきのゆ

[現在地名]茅野市北山 蓼科

蓼科たてしな高原の西部滝ノ湯川の谷あいにあり、標高一二八〇メートル。湯川ゆがわ村から佐久郡への大河原おおがわら峠越えの古道に沿う。

発見の年代は不明であるが、伝説には坂上田村麻呂の発見と伝えられ、後に武田信玄の隠し湯とされたともいわれている。薬師如来堂登り口の巨石には元禄元号があることから、江戸時代の初め頃には既に存在していたものと思われる。宝暦六年(一七五六)の「諏訪かのこ」には「芹ケ沢より一里余り。山に入て岩より岩にたまる。気血を環し筋骨を健にす。峰より落る滝あり。是にあたりて上衝頭痛を快す。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の滝の湯の言及

【鬼怒川[温泉]】より

…泉質は単純泉,泉温は34~53℃。温泉は元禄年間(1688‐1704)鬼怒川西岸の滝に発見されたといわれ,はじめ滝の湯,のちに下滝温泉と呼ばれた。近世は日光神領であったため,一般人の入湯は禁じられ,日光山の僧侶によって利用された。…

※「滝の湯」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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