滑稽雑談(読み)こっけいぞうだん

改訂新版 世界大百科事典 「滑稽雑談」の意味・わかりやすい解説

滑稽雑談 (こっけいぞうだん)

俳諧歳時記。四時堂其諺(しじどうきげん)著。1713年(正徳3)8月成立。写本24巻。成立のゆえんは,自序に〈余若年より此道に執深く,わづかの書籍を管見するに,俳諧の便ならん事を而已おもへり〉と記した,季語注釈書である。四季の時令,行事,名物等を月の順に配列して2286項目を収録。説明は類書中最も詳密で,ひろく和漢の書を典拠とし,著者の見聞を加えて考証する。著者は京都円山正阿弥の住職で,宮川松堅(しようけん)門。別に如泉(によせん)にも漢和を学ぶ博識家で,本書に引用の書籍は三百有余に上る。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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