溢乳(読み)イツニュウ

デジタル大辞泉 「溢乳」の意味・読み・例文・類語

いつ‐にゅう【×溢乳】

乳児が授乳後に乳を少量口から出すこと。胃の筋肉がまだ弱いため、飲みすぎると逆流するもので、病気ではない。→吐乳とにゅう

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「溢乳」の意味・読み・例文・類語

いつ‐にゅう【溢乳】

〘名〙 乳児の飲んだ乳が口からあふれ出てくること。飲みすぎの場合、また、乳といっしょに空気を飲み込んでしまうために起こるもので、病気ではない。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「溢乳」の意味・わかりやすい解説

溢乳
いつにゅう

生後まもなくの新生児や、3~4か月ごろまでの乳児は、授乳後しばらくして少量の乳汁を吐くことがある。これを溢乳といい、多量に勢いよく吐く吐乳とは区別する。乳児の胃が垂直で、噴門の力も弱いため、ちょっとした胃の動揺で胃内容物を吐きやすく、げっぷに伴う溢乳がもっとも多い。したがって、溢乳は生理的なもので、心配ないとされている。

[帆足英一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

妊娠・子育て用語辞典 「溢乳」の解説

いつにゅう【溢乳】

おっぱいをたくさん飲んだとき、授乳後に体を動かしたときなど、口からお乳を「コプッ」あるいは「ダラーっ」ともどしてしまうこと。赤ちゃんの胃は立てたとっくりのような形をしているので、こんなふうにもどしやすいのです。吐いたあと、機嫌もよく、体重もその子なりに増えているなら心配ありません。

出典 母子衛生研究会「赤ちゃん&子育てインフォ」指導/妊娠編:中林正雄(母子愛育会総合母子保健センター所長)、子育て編:渡辺博(帝京大学医学部附属溝口病院小児科科長)妊娠・子育て用語辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android