噴門(読み)ふんもん

精選版 日本国語大辞典 「噴門」の意味・読み・例文・類語

ふん‐もん【噴門】

〘名〙 胃の入口で、食道からの流入口に相当する部分。〔生物学語彙(1884)〕

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デジタル大辞泉 「噴門」の意味・読み・例文・類語

ふん‐もん【噴門】

胃の入り口の部分。食道から胃に連なる部分。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「噴門」の意味・わかりやすい解説

噴門
ふんもん

食道から胃に移行する部位をいう。胃の入口に相当し、出口に相当する幽門に対するものである。第10あるいは第11胸椎(きょうつい)の高さに位置し、腹壁に投射すれば、左第7肋骨(ろっこつ)と胸骨の結合部に相当する。胃が充満すると自然に噴門部が閉じ、内容物が食道に逆流するためには5倍くらいの圧力が必要となる。また、食道の蠕動(ぜんどう)が強くなると噴門は開くが、あまり冷たいものや酸などが食道に入ると、噴門は反射的に閉じる。

[嶋井和世]


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百科事典マイペディア 「噴門」の意味・わかりやすい解説

噴門【ふんもん】

の入口,すなわち食道につながる部。食道は胃の上端ではなく,その右上部に開口する。この位置的関係と胃壁筋束の配列の関係で,この部に特別な括約筋はないが,通常胃内の食物は食道に逆流しない。

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普及版 字通 「噴門」の読み・字形・画数・意味

【噴門】ふんもん

胃の上口。

字通「噴」の項目を見る

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栄養・生化学辞典 「噴門」の解説

噴門

 食道から胃への入口のこと.下部食道括約筋で閉鎖されて胃の内容物が食道へ逆流しないようになっている.

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世界大百科事典(旧版)内の噴門の言及

【胃】より

…一部の魚類ではV字形に屈曲し,あるいは盲端を形成して多量の食物の貯留を可能としている。両生類と爬虫類では食道との境界(噴門)が明確になるが,胃はなお直線的である。カメ類では胃がU字形に屈曲し,大彎,小彎の区別を生ずる。…

※「噴門」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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