吐乳(読み)とにゅう

精選版 日本国語大辞典 「吐乳」の意味・読み・例文・類語

と‐にゅう【吐乳】

〘名〙 乳児が飲んだ乳をはくこと。〔書言字考節用集(1717)〕

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デジタル大辞泉 「吐乳」の意味・読み・例文・類語

と‐にゅう【吐乳】

[名](スル)乳児が飲んだ乳を勢いよく吐き出すこと。→溢乳いつにゅう

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「吐乳」の意味・わかりやすい解説

吐乳
とにゅう

乳児が乳汁を勢いよく吐くことをいう。乳児は、胃の形態食道と垂直に近く、また胃内容物の食道への逆流を防止する噴門筋肉未発達のため、胃内容物を嘔吐(おうと)しやすい。吐乳の原因としては、幽門狭窄(ゆうもんきょうさく)や消化不良症神経疾患などが考えられるほか、強く泣いたりせきこんだりした際にも、腹腔(ふくこう)内圧の突然の変化により反射的に生じることがある。乳汁がげっぷとともに口にあふれだす溢乳(いつにゅう)とは区別される。

[帆足英一]

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