日本大百科全書(ニッポニカ) 「湯沢(町)」の意味・わかりやすい解説
湯沢(町)
ゆざわ
新潟県南東部の群馬県境、南魚沼郡(みなみうおぬまぐん)にある町。1955年(昭和30)湯沢、三国(みくに)、三俣(みつまた)、神立(かんだつ)、土樽(つちだる)の5村が合併して町制施行。JR上越線、上越新幹線、国道17号、353号が通じ、関越自動車道湯沢インターチェンジがある。上信越高原国立公園に属する苗場(なえば)山、清津(きよつ)峡、谷川岳、飯士(いいじ)山などの山岳峡谷美と、豊富な温泉・スキー場に恵まれた観光地である。近世は三国街道の浅貝(あさがい)、二居(ふたい)、三俣の三つの宿の伝馬継立(てんまつぎたて)宿として繁栄した。さらに、1931年(昭和6)清水(しみず)トンネルの開通で上越線が全通し、京浜の保養温泉町としてにぎわった。第二次世界大戦後は、国道17号が整備され、上越新幹線の大清水トンネルや、関越自動車道の関越トンネルも並走している。歴史の古い一本杉、岩原(いわっぱら)、苗場などのスキー場や越後(えちご)湯沢、赤湯、貝掛(かいかけ)などの温泉があり、年間約400万人(2019)の観光客を集めている。3月下旬に行われるスキーカーニバルは有名である。面積357.29平方キロメートル(境界一部未定)、人口7767(2020)。
[山崎久雄]
『『湯沢町誌』(1978・湯沢町)』