湯ノ山明神旧湯治場(読み)ゆのやまみようじんきゆうとうじば

日本歴史地名大系 「湯ノ山明神旧湯治場」の解説

湯ノ山明神旧湯治場
ゆのやまみようじんきゆうとうじば

[現在地名]湯来町和田 湯ノ山

水内みのち川左岸山麓にある湯ノ山温泉街の共同浴場の上にあり、眼下に水内川の清流と河谷の景観が開ける。明治三〇年(一八九七)建立の「鉱泉由来」と題する石碑文に大同二年(八〇七)の開発とするが、確証はない。寛文三年(一六六三)の「芸備国郡志」に「温泉清水、在佐西郡国府薬師堂之渓間、俗諺謂温泉、曰出湯、此水雖炎旱枯竭、冬月温暖、故曰出湯清水」とある。当地には昔から湯ノ山・温田ぬくだ地名があり、以前から自然に湧出する温泉があったらしいが、湯治場として施設ができたのは宝永四年(一七〇七)以後のことである。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の湯ノ山明神旧湯治場の言及

【湯来[町]】より

…湯ノ山温泉は江戸時代中期に湯治場として開かれ,藩主をはじめ多くの文人墨客も訪れた。湯坪,湯舎など当時の姿をよくとどめ,湯ノ山明神旧湯治場として国の重要有形民俗文化財に指定されている。近くの水内川支流には景勝地の石ヶ谷峡がある。…

※「湯ノ山明神旧湯治場」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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