港・湊・水門(読み)みなと

精選版 日本国語大辞典 「港・湊・水門」の意味・読み・例文・類語

み‐な‐と【港・湊・水門】

[1] (「な」は「の」の意で、「水の門」の意)
① 河海の水の出入りする口。みと。瀬戸。川口。
書紀(720)斉明四年一〇月・歌謡「濔儺度(ミナト)の 潮の下り 海(うな)下り 後も暗(くれ)に 置きてか行かむ」
② 海が陸に深くはいり込んだ所を利用したり、または人工の防波堤を築いたりして、船が安全に停泊し、旅客乗降貨物の積卸しなどができるように整えた所。その位置上から、海港・河港などに分かつ。
※書紀(720)雄略二三年八月(前田本訓)「是に尾代、家より来りて蝦蛦(えひし)娑婆(さは)水門(ミナト)に会ひて」
③ 物事が行き着いて、とどまる所のたとえ。
※新古今(1205)春下・一六九「暮れて行く春のみなとはしらねども霞におつるうぢの柴舟〈寂蓮〉」
[2]
[一] (港) 東京都二三区の一つ。昭和二二年(一九四七)芝・麻布・赤坂の三区が合併して成立。埋立地を除く大部分が山手台地にあり、東京港に面する。江戸時代の武家屋敷地区は高級住宅地・外国大公使館・学校などになり、新橋は下町盛り場を形成。迎賓館・赤坂離宮・増上寺・東京タワーなどがある。
[二] (港) 名古屋市の行政区の一つ。伊勢湾に面し、名古屋港がある。昭和一二年(一九三七設置
[三] (港) 大阪市の行政区の一つ。大正一四年(一九二五)設置。大阪港に面し、安治川尻無川に囲まれる。港湾・海運関係の諸機関が多い。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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