温和・穏和(読み)おんか

精選版 日本国語大辞典 「温和・穏和」の意味・読み・例文・類語

おん‐か ヲンクヮ【温和・穏和】

〘形動〙 (「か」は「和」の漢音)
① (気候が)暖かくのどかなさま。
※和漢朗詠(1018頃)下「酔郷氏の国には、四時独り温和(をんくゎ)の天に誇る〈大江匡衡〉」
② (性質態度などが)おとなしくてやさしいさま。〔文明本節用集(室町中)〕
地蔵菩薩霊験記(16C後)七「入道の面(まのあたり)にては共に温和(ヲンク)の色をあらはし」
③ のんびりしているさま。おうよう。
洒落本・通仁枕言葉(1781)幾よし屋の坐舗おんくゎに多葉こを吸付て」

おん‐わ ヲン‥【温和・穏和】

〘名〙 (形動)
① (気候が)暖かくのどかなさま。
② (性質、態度などが)おとなしくやさしいさま。穏やかで落ち着いたさま。
※洒落本・深川新話(1779)「金の有る風にして物事温和(ヲンワ)に見せるが肝心だ」 〔説苑‐脩文〕
[補注]古くは、「おんか」という漢音読みが多いので、読みのはっきりしない古い例は便宜上その項目にあげた。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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