清祀殿(読み)せいしでん

日本歴史地名大系 「清祀殿」の解説

清祀殿
せいしでん

[現在地名]香春町採銅所 長光

宇佐宮放生会に奉納する神鏡を鋳造したと伝える場所。県指定史跡。現在の金辺きべ川支流住野すみの川がつくった扇状地の扇央付近にある。現在の清祀殿の背後に鋳造した神鏡を冷やすのに使ったと伝える石床三個が立ち、西隣に鋳造技術を伝承してきた長光家がある。「豊前志」などによると、勅使今井いまい(現行橋市)に着船、採銅所に赴き鋳造の儀を行ったが、鎌倉時代からは国司が代行したという。古宮八幡宮御鎮座伝記(古宮八幡神社蔵)によれば、神魔覆(カミマブといい、蟹魔覆とも俗称される銅採掘坑、間歩とも)に祀る山の神社で神祭を行い、古宮こみや八幡神社の神主が奉仕する。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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