浅服郷(読み)あさはたごう

日本歴史地名大系 「浅服郷」の解説

浅服郷
あさはたごう

戦国期の郷。当郷と浅服庄との地理的位置関係を直接示す史料は見当らないが、庄域がほぼ郷域として継承されたと考えられる。天文三年(一五三四)一一月(二一日か)に駿府浅間神社(静岡浅間神社)に藤島氏(源五か)が奉納した鰐口(静岡浅間神社蔵)銘文に「浅服浅間□衆奉納也」とある。同一八年八月七日の同社流鏑馬銭について裁許した今川義元朱印状(村岡文書)に「浅服六郷内五ケ郷者、例年無相違勤来之条、沼上一郷年来無沙汰之間、令糺明之処」とあり、この年より沼上ぬまがみ百姓は以前のように六ヵ年に一度流鏑馬銭を納めるようになった。同月一一日の駿府浅間社社役目録(村岡大夫文書)によると、六月二〇日の流鏑馬郷役として当郷は三貫二〇〇文を負担しており、「六給衆打かへ打かへ仕候、此内南村壱貫六百文也」と記される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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