洶洶・匈匈（読み）きょうきょう

精選版 日本国語大辞典

きょう‐きょう【洶洶・匈匈】

〘形動タリ〙

① さわがしいさま。また、どよめくさま。

※浮世草子・新御伽婢子（1683）四「水かはく色なく洶々(ケウケウ)として溢流る」

※近世紀聞（1875‐81）〈染崎延房〉二「守護職の処置を怒り洶々として鎮まらず」 〔楚辞‐九章・悲回風〕

② ＝きょうきょう（恟恟）

※柳橋新誌（1874）〈成島柳北〉二「往年の変（〈注〉さわぎ）、都下洶洶、同僚数百、皆錯愕措を失ふ」

※金色夜叉（1897‐98）〈尾崎紅葉〉続「歳末の市中は物情洶々として、世界絶滅の期の終に宣告せられたらんも恁(かく)やとばかりに」

出典　精選版 日本国語大辞典