津茂村（読み）つもむら

日本歴史地名大系

津茂村
つもむら

• 島根県：美濃郡
• 美都町
• 津茂村

[現在地名]美都町山本（やまもと）、匹見（ひきみ）町澄川（すみかわ）

益田川と支流都茂（つも）川の合流点付近から南の益田川上流に位置し、益田川には村内葛籠（つづら）で葛籠川・金谷（かねだに）川が合流する。南方の石谷（いしたに）川上流域には当村の飛地谷口（たにぐち）（現匹見町澄川）があり、西方には都茂村の飛地大神楽（おおかぐら）がある。中世は一帯に津毛（つも）別符・津毛郷が成立していた。近世は初めは幕府領（石見銀山領）であったが、天明五年（一七八五）浜田藩領となる。寛政四年（一七九二）石見銀山領に復したが、天保一三年（一八四二）再び浜田藩領となった。正保国絵図に津茂村とみえ、高二七〇石余。元禄一〇年（一六九七）の石見銀山領村々覚によると田方二三一石余・畑方三九石余、新田畑四石余。年貢高は米一五〇石余・銀三三一匁余。家数は本家八四・門屋二〇、人数四六一。鉄砲一。禅宗久光庵（寺領一石四斗余）、真宗立安（りゆうあん）寺・安養（あんによう）寺があった。宝永石見国郷村帳には三筆で高付され、津茂村の高一五一石余、枝郷の「加ねだに」の高一二一石余、同じく谷口の高二石余。

出典　平凡社「日本歴史地名大系」