津和崎郷(読み)つわざきごう

日本歴史地名大系 「津和崎郷」の解説

津和崎郷
つわざきごう

[現在地名]新魚目町津和崎郷

藤頸ふじくび村の北、中通なかどおり島の北端部に位置する。津和崎瀬戸を挟んで北東野崎のざき(現小値賀町)がある。南部の東岸に赤波江あかばえ真浦まうら一本松いつぽんまつ西岸仲知ちゆうち久志くし、中央部に竹谷たけや、北部に米山よねやま・津和崎・池尾いけおがある。正平二年(一三四七、または正平九年か)と記される近藤定秀書状写(五島堺目旧記)に「さきめ」とみえるのが当地とされ、平戸松浦氏の所領であった。平戸松浦氏と青方氏の境相論のなかでびしゃご鼻より東の赤波江に至る境は、観応三年(一三五二)一〇月二五日の松浦理契約状案(青方文書)および至徳二年(一三八五)五月三日の禅源等連署裁決状案(同文書)によって確定されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報