一本松(読み)いっぽんまつ

精選版 日本国語大辞典 「一本松」の意味・読み・例文・類語

いっぽん‐まつ【一本松】

〘名〙
① ただ一本だけ生えている、目じるしになるような松。ひとつまつ。孤松(こしょう)
※有馬私雨(1672)五「長坂の一本松のはびこるはゆふだちしのぐからかさぞかし」
一里塚に植えた松の木。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「一本松」の意味・わかりやすい解説

一本松
いっぽんまつ

愛媛県南宇和郡(みなみうわぐん)にあった旧町名一本松町(ちょう))。現在は愛南町(あいなんちょう)の東部を占める一地域。1962年(昭和37)町制施行。2004年(平成16)内海(うちうみ)村、御荘(みしょう)町、城辺(じょうへん)町、西海(にしうみ)町と合併、愛南町となる。東側を高知県宿毛(すくも)市と接し、中央を増田川が流れ、国道56号が通じる。旧宇和島藩領で、篠山(ささやま)(1065メートル)は神仏習合の山岳信仰の対象で篠山権現(篠山神社)があり、札掛(ふだかけ)から篠往還という参詣(さんけい)道があった。17世紀中ごろに土佐藩との藩界紛争地となったことは有名。宿毛との境にある旧街道の松尾峠には、旧藩時代に小山番所が置かれ、現在は遊歩道(四国のみち)が通じ展望台からは海が望める。一本松盆地は低湿地であったが、明治以降の耕地整理により、米作、野菜作、果樹産地となり、また林業構想改善事業も行われた。旧広見地区は明治以降発展した街村。農林業中心であったが、近年は工場の立地もある。篠山一帯は足摺宇和海(あしずりうわかい)国立公園に指定されている。

[横山昭市]

『『一本松町史』(1979・一本松町)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

日本歴史地名大系 「一本松」の解説

一本松
いつぽんまつ

[現在地名]金沢市笠舞かさまい三丁目・石引いしびき二丁目

小立野こだつの台地の西端部に位置。古くは小立野の片側一方だけに家並があったことから一方いつぽう町と称していたが、のち一本松と誤ってよばれるようになったという(「続漸得雑記」加賀藩史料)。元禄九年(一六九六)の書上(「片岡孫作筆録」加越能文庫)に一本松とみえ、同年の地子町の町名にも笠舞一本松がある(「十二冊定書」同筆録)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「一本松」の意味・わかりやすい解説

一本松
いっぽんまつ

愛媛県最南端,高知県との境にある地区。旧町名。 1962年町制。 2004年 10月内海村,および御荘,城辺,西海の3町と合併し,愛南町となる。米作,畜産が行なわれる。北部の篠山 (1065m) はスギの美林に覆われ,展望がよく,4月下旬~5月上旬に咲くアケボノツツジは特に美しい。一帯は足摺宇和海国立公園篠山県立自然公園に属する。南部を国道 56号線が通り,沿道に一本松温泉がある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクション 「一本松」の解説

いっぽんまつ【一本松】

沖縄の泡盛。酒名は、地元が舞台の琉球芝居「丘の一本松」にちなみ命名。常圧蒸留で造る一般酒。原料はタイ米、黒麹。アルコール度数30%。蔵元の「北谷長老酒造」は明治27年(1894)創業。所在地は中頭郡北谷町字吉原。

出典 講談社[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクションについて 情報

改訂新版 世界大百科事典 「一本松」の意味・わかりやすい解説

一本松 (いっぽんまつ)

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

デジタル大辞泉プラス 「一本松」の解説

一本松

沖縄県、北谷(ちゃたん)長老酒造が製造する泡盛。アルコール度数30度の一般酒。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android