注込(読み)つぎこむ

精選版 日本国語大辞典 「注込」の意味・読み・例文・類語

つぎ‐こ・む【注込】

〘他マ五(四)〙
① 器の中などに液体をつぎ入れる。そそぎこむ。
浄瑠璃・用明天皇職人鑑(1705)道行「薬の釜の煮へ立に、ねぢわげてしぼり入まがりにつぎこみ」
知識などを頭に入れる。つめこむ。
明暗(1916)〈夏目漱石〉一二六「他から注(ツ)ぎ込(コ)まれた知識になると」
③ 人や事業・遊びなどに多くの物や金を出す。
われから(1896)〈樋口一葉一一女房をだまくらかして妾の処へ注(ツ)ぎ込(コ)む様な」

そそぎ‐こ・む【注込】

〘他マ五(四)〙
① 流し入れる。そそぎ入れる。
※蟹(1963)〈河野多恵子〉「こんなざらざらしたものを毎日どっさり体内へ注ぎ込んで」
情熱関心等をあることに傾ける。
※明暗(1916)〈夏目漱石〉四三「悉く芝居二字に向って注(ソソ)ぎ込(コ)まれてゐるやうにも取れた」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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