河島山遺跡(読み)かわしまやまいせき

日本歴史地名大系 「河島山遺跡」の解説

河島山遺跡
かわしまやまいせき

[現在地名]村山市河島

最上川東岸に張出した出羽丘陵突端、河島山の東から南斜面に立地する、旧石器時代から江戸時代に及ぶ複合遺跡。標高一四九メートルの丘陵の山頂と東・西の斜面中腹には、空堀と土塁で画された古代末―中世前期の複合城館(館主未詳)がある。中腹の南斜面では杉久保型ナイフ形石器をはじめ、縄文時代早期以降の各種の遺物が採取され、弥生時代後期天王山式期の甕棺墓や周溝をもつ円墳の河島山一号墳がある。時期は後I―II期、内部主体は凝灰岩の箱式石棺である。副葬品はない。標高一四六メートル、墳丘頂部は径約八メートルの平坦面をなす。墳丘の底径は約二四メートルで、周りには幅約四メートルの周溝がめぐる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報