池黒村(読み)いけぐろむら

日本歴史地名大系 「池黒村」の解説

池黒村
いけぐろむら

[現在地名]南陽市池黒

宮内みやうち村と漆山うるしやま村との中間、織機おりはた川扇状地面の東部に位置する。鎌倉時代の板碑が二基残り、永仁(一二九三―九九)の磨崖板碑(県指定文化財)は台上二七〇センチ、幅・額下七二・五センチ、下部一〇六センチで弥陀種子と「永仁□年二月□日」が刻まれる。正慶二年(一三三三)の阿弥陀板碑(県指定文化財)は南面して建ち、両者ともに曾我そがの碑とよばれていた。毎年旧五月二七日・二八日の曾我の日に供養されている。字上平うわのたいら皇大こうだい神社は坂上田村麻呂が天照大神などを祀ったと伝え、応徳三年(一〇八六)七月一五日とされる当山別当出羽神輿麿の再建棟札が残る。のち三回ほど造営され、元和七年(一六二一)北条ほうじよう郷総氏子の願いによって伊勢国から伊勢山源海げんかい寺別当が迎えられ、翌八年再建された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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