池上庄(読み)いけがみのしよう

日本歴史地名大系 「池上庄」の解説

池上庄
いけがみのしよう

灯油免田を中心とする興福寺雑役免田。延久二年(一〇七〇)の興福寺雑役免帳の葛下郡に「池上庄田畠十七町 不輸免田也」とある。不輸免田の内訳と条里(括弧内は坪数)は、灯油免田一六町が二八条四里(一)・五里(六)・八里(一四)、二九条三里(二)・四里(一)・七里(三)、内蔵寮田一町が二八条五里(一)である。この条里によると、池上庄の所在は現大和高田市大字曾大根そおね西南部のふる池の東辺から現新庄町大字柿本かきのもと笛堂ふえどうにかけての地域と同町大字中戸なかと新池しんけ東辺から大字大屋おおやにかけての地域の二地域となる。

池上庄
いけがみのしよう

いけかみ一帯に成立した荘園。建久六年(一一九五)一二月四日付太政官符(吉川半七氏旧蔵文書)に「越前国池上庄」とみえ、貞応元年(一二二二)一二月の官中便補地由緒注文案(壬生文書)にも「越前国池上庄秀氏知行之」とあって、太政官左大史小槻秀氏の知行所であった。「鎌倉遺文」や「荘園志料」は、これを坂井郡池上いけがみ(現三国町)の地に比定しているが、その地は元来春日社・興福寺領の坪江つぼえ庄下郷内に含まれるので、当地に比定する以外にない。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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