永世禄(読み)エイセイロク

デジタル大辞泉 「永世禄」の意味・読み・例文・類語

えいせい‐ろく【永世×禄】

明治2年(1869)、版籍奉還後、華族士族に下賜された無期限家禄賞典禄。同9年、秩禄処分により解消

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「永世禄」の意味・わかりやすい解説

永世禄
えいせいろく

明治維新の際,華族および士族に下賜された無期限の家禄。明治2 (1869) 年の版籍奉還後,旧藩主藩士にそれまでの家禄の 10分の1を永世禄として給付したもので,1875年の秩禄処分により全廃された。維新功臣に与えられた賞典禄のなかにも終身禄年限禄のほか永世禄とされたものがあった。

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世界大百科事典(旧版)内の永世禄の言及

【金禄公債】より

… 華士族に交付される金禄公債の額の算定方法は,金禄公債証書発行条例に規定されているが,概要は次のとおりである。永世禄(代々その家に対し永久に支給される家禄)の場合,家禄高(家禄は1875年9月定額の現金支給,すなわち金禄に改められていた)100円未満の者に対しては,家禄高を6級に分け,家禄高の11.5~14年分に相当する額の7分利付公債を交付し,家禄高100円以上1000円未満の者については13級に分け,その7.75~11年分相当額の6分利付公債を交付し,家禄高1000円以上の者については11級に分け,その5.5~7年分相当額の5分利付公債を交付する。そして終身禄(一代限り支給家禄)の者には,永世禄の半額,年限禄の者には,年限の長短によって6級に分け,それぞれ永世禄の15~40%の額の公債を交付する。…

※「永世禄」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」