水増(読み)みずまし

精選版 日本国語大辞典 「水増」の意味・読み・例文・類語

みず‐まし みづ‥【水増】

〘名〙
河川湖沼などの水が増すこと。増水
※道(1910)〈石川啄木〉「洪水(ミヅマシ)に流れたと見えて橋が無いといふ騒ぎぢゃないか」
品質が落ちるのをかえりみず、水を加えて分量をふやすこと。
実質や内容などの乏しいものを、見かけだけ良いように見せること。
※文学読本・理論篇(1951)II・現代日本小説〈平野謙〉「苛烈リアリティはそのような風潮をうむだけに一般化され、水ましされたのである」
費用数量・分量などを実際より余分にみつもったり、請求したりすること。
記念碑(1955)〈堀田善衛〉「検挙者を水増しするといった事態には」

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