檳榔毛の車(読み)ビロウゲノクルマ

デジタル大辞泉 「檳榔毛の車」の意味・読み・例文・類語

びろうげ‐の‐くるま〔ビラウげ‐〕【××榔毛の車】

牛車ぎっしゃの一。白くさらした檳榔の葉を細かく裂いて車の屋形をおおったもの。上皇親王大臣以下、四位以上の者、女官高僧などが乗用した。びろうぐるま。びりょうのくるま。

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精選版 日本国語大辞典 「檳榔毛の車」の意味・読み・例文・類語

びろうげ【檳榔毛】 の 車(くるま)

牛車一種。さらした檳榔の葉で車の箱の全体を葺(ふ)き覆ったもの。また、檳榔の代わりに菅を用いることもあり、太上天皇・親王・摂関以下、上卿の乗用を例とした。平安朝から用いられた。びろうの車。びりょうの車。びりょうげの車。びんろう車。びろうげ。びろう。
※宇津保(970‐999頃)蔵開下「よしあるひらうけのくるまのすだれをいと高くあげて」

びりょうげ【檳榔毛】 の 車(くるま)

※能因本枕(10C後)六「ひりゃうけの車などは、門小さければ、え入らねば」

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