横江村
よこえむら
[現在地名]立山町横江
常願寺川の谷口から開ける扇状地の右岸段丘上に位置。東上流は千垣村で、立山道に沿う。中世は横江保として推移。永正一六年（一五一九）八月二三日の椎名慶胤安堵状（上杉家文書）に横江保とみえ、同年の越後長尾為景の侵入に対する土肥新九郎の戦功により、富山保とともに横江保が土肥松鶴に安堵されている。永禄五年（一五六二）から同一一年までの間と推定される年月日未詳の土肥二郎九郎母訴状（同文書）によれば、「よこへ」はなかつね（椎名長常か）の年老いた妻によって押領されていたが、土肥二郎九郎の母は戦死した二郎九郎に代わって幼いその弟に跡を継がせるため、椎名康胤に訴えても聞入れられなかったので、先の慶胤安堵状を添えて御屋形様（上杉謙信）に直接訴え出ている。
横江村
よこえむら
[現在地名]松任市横江町
手取川扇状地扇央北東平野部で、手取川七ヶ用水の一つ郷用水の分流である吉名川が集落内を流れ、東は長池村（現野々市町）。本村の中横江、枝村の東横江と西横江からなり（皇国地誌）、江戸時代にはそれぞれ中垣内・東垣内・西垣内と称した（横江史）。古代・中世には一帯に横江庄が成立していた。正保郷帳では高一千七四四石余、田方一〇三町一反余・畑方一三町余、新田高二五石余（免四ツ五歩）。
横江村
よこえむら
[現在地名]安曇川町横江
下小川村の北西に位置し、東は藤江村。天正一一年（一五八三）八月の杉原家次知行目録（浅野家文書）によこ江とあり、高三七四石。同一三年羽柴秀吉より船木村と太田村（現新旭町）の大工一七人に二七石の朱印地が与えられ、その由緒により当村のうち大工役高として九二石余が助郷免除などの特権を与えられている。高島郡の大工の組織は四組に分れ、その一つに横江組があった（鴻溝録・高島郡誌）。慶長七年（一六〇二）徳川家康の代官小堀新助により検地が行われ、上田一一町二反余（一石四斗代）・中田五町余（一石三斗代）・下田二町九反余（不明）・下々田一町一反余（九斗代）・上畑一町五反余（九斗代）・中畑一畝（八斗代）・屋敷二反余（九斗代）・荒畑三畝（九斗代）・荒田一一町七反余（一石四斗代）、分米合計四五三石余とある（高島郡誌）。
横江村
よこえむら
[現在地名]久保田町大字新田
現久保田町の中央部にあり、大立野・金丸・永里を結ぶ中世の干拓堤塘線に成立した集落。
正保絵図に村名がみえる。
横江村は嘉瀬川の蛇行が横江となって入っていたところより名付けられた地名とみられるが、近世の中期頃、河川の蛇行を直す工事が行われ、河港津も大立野に移動したとみられる。
横江村
よこえむら
[現在地名]守山市横江町
大門村の西に位置。集落の南部を志那街道が通る。横井とも記した。寛永石高帳に村名がみえ、高三七一石余で旗本木下領。反別は田三五七石余・畑一四石余（慶安高辻帳）。中山道守山宿への助郷高は三七一石であったが、文政七年（一八二四）には一三九石が以後二〇ヵ年の休高として認められ、嘉永二年（一八四九）にも一一一石が以後一五ヵ年の休高として認められた（守山甲共有文書）。
横江村
よこえむら
[現在地名]糸魚川市上横
上野山村の南、東は山口村。正保国絵図に横居村と記され、寛文七年（一六六七）の高帳によると、本田高一七石二斗余、名請人四人（糸魚川市史）。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
