精選版 日本国語大辞典 「検見・撿見」の意味・読み・例文・類語
けん‐み【検見・撿見】
〘名〙
① 物事をあらため調べること。検査すること。また、その役。けみ。
② 鎌倉・室町時代、ある事件を監察するため、臨時に設けた職。
※幸若・高たち(室町末‐近世初)「鎌倉よりのけむみには長崎の四郎殿を申下し給はりて」
※義経記(室町中か)八「この二三年知行をいくまみたるらん。けん見に罷下るべき由仰せ出さるる」
④ =けみ(検見)③
※雑俳・川柳評万句合‐明和四(1767)松五「御けん見のちそうにぶきな袖をふり」
⑤ 犬追物における役。馬場に臨んで、射手の射方、馬の扱い方、矢のあたり外れなどを糺(ただ)す役。式の犬追物には大縄の内外に居る内検見・外検見の二役がある。
※吾妻鏡‐貞応元年(1222)二月六日「於二南庭一有二犬追物一。〈略〉駿河前司義村加二検見一」
※史記抄(1477)一五「監はけんみに立たやうなる心ぞ」
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