梶村
かじむら
[現在地名]守口市梶町一―四丁目・佐太東町一―二丁目・金田町一丁目・大日東町など
金田村の南方にあり、近世大久保郷の一村。西は大庭四番村、南は門真二番村（現門真市）。もと当村の西南部一帯は低湿地で蓮の名所であった。中将姫が織ったいわゆる蓮糸当麻曼荼羅は当地の蓮を材料にしたという伝説がある。蓮如なども当地へ蓮見物に来たという。
正保郷帳の写とみられる河内国一国村高控帳によると高三六四石余、うち一八四石余は幕府領、一七九石余は山城淀藩永井尚政領、ほかに葭年貢高一六石余。寛文四年（一六六四）には全村永井尚庸（尚政息）領。延宝年間（一六七三―八一）の河内国支配帳では四六六石余、尚庸の息直敬領。元禄郷帳では永井安芸守（直敬息尚品か。のち叔父直右の家を継ぐ）領。元文二年（一七三七）の河内国高帳では三〇九石余が幕府領、一五七石余が永井直右家を継いだ直尭領。一五七石余は直尭の系統に伝えられて幕末に至る。
梶村
かじむら
[現在地名]吉川町梶
東は大滝新田、西は八幡新田、北は長沢新田、南は西野島村に接する。文禄（一五九二―九六）頃の頸城郡絵図に「御料所此外九方分鍛冶村 中」とみえ、本納六三石八斗二升三合・縄高一三一石八斗一合、家一五軒・四六人とある。元和四年（一六一八）の年貢庭帳（大滝せい氏蔵）によれば、二一五俵一升六合、うち米一九五俵三斗七升六合、米三俵は大豆六俵にて納、米一六俵は銀一一二匁にて納、米六升は荏九升にて納、米八升は稗三斗二升にて納が皆済されている。延宝七年（一六七九）の越州四郡高帳では高二〇六石八斗余。
梶村
かじむら
[現在地名]穴水町梶・瑞鳳
七尾北湾から湾入する中居入江に注ぐ日詰川下流域にあり、波志借村と入込む。内浦街道に沿い東は比良村、南は中居町。初め加賀藩領。土方雄久知行目録に村名がみえ、慶長一一年（一六〇六）から土方領で、高一二八俵余、うち荒六〇俵余で、残高の三割が百姓得分。貞享元年（一六八四）から幕府領、以後元禄二年（一六八九）から同八年までの鳥居忠英領、同一一年から同一三年の水野勝長領の時代を除いて幕府領、享保七年（一七二二）から幕末まで加賀藩預地（七尾市史）。
梶村
かじむら
[現在地名]山南町梶子茂田
東は井原村と境を接し、村の中央を佐治川（加古川）が南流し右岸側に集落の形成がみられる。一方左岸一帯は広大な耕地があり人家はない。同川の右岸に沿って山裾を南下すると、播磨国多可郡田高村（現黒田庄町）に通じる。口伝では当初の集落は播磨国境に近い南方の矢畑にあったとされるが、永禄年間（一五五八―七〇）頃現在地に移住したという。正保郷帳に村名がみえ田高三二一石余・畠高六四石余、柴山・林あり、日損・水損少しあり。慶安三年（一六五〇）までの領主の変遷は南嶋村に同じ。国立史料館本元禄郷帳では幕府領と旗本織田領。「丹波志」によると旗本織田領、高三八七石余で家数一〇二。
梶村
かじむら
[現在地名]下山村梶
巴川の支流梶川に沿い、北から東にかけて平瀬村・神殿村・芦原子村、南は小松野村、西は大沼村に接する。集落は小起伏面上の山麓に点在。県道東大沼―足助線と県道菅沼―東大沼線が通る。孫根城跡が巴川と支流梶川の合流点にある。断崖絶壁をなす要害の地。城主として梶修理・梶金平信勝などの名が伝わる。元亀二年（一五七一）四月武田信玄に攻略される（下山村誌）。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
