梨神社(読み)くしなしじんじや

日本歴史地名大系 「梨神社」の解説

梨神社
くしなしじんじや

[現在地名]琴平町下櫛梨

下櫛梨の北部、櫛梨山の南中腹に鎮座する。祭神は神櫛王命、大物主命など七三柱を合祀する。旧郷社。延喜式内社に比定される。別に皇宮大明神と称し、文明六年(一四七四)の「櫛梨神社名跡之図」に中宮、「生駒記」に大宮、天明四年(一七八四)の御林・居林絵図に大宮社とある(仲多度郡史)。永万元年(一一六五)六月日の神祇官諸社年貢注文(永万文書)に「讃岐国 櫛無社」とあり、観応三年(一三五二)六月二五日の誕生院宥範譲状(善通寺文書)で宥源に譲られた諸権利に「櫛無社地頭職」がみえる。社伝によると景行天皇二三年、神櫛王が勅を奉じて大魚を討つため土佐より讃岐に移る際に、船を櫛無山の麓に泊まらせ、大魚を誅した後に讃岐国造に任ぜられ仲哀天皇八年に没した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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