梨村(読み)くしなしむら

日本歴史地名大系 「梨村」の解説

梨村
くしなしむら

[現在地名]琴平町上櫛梨かみくしなし下櫛梨しもくしなし、善通寺市櫛梨町

琴平山の北方金倉かなくら川右岸に位置する。櫛無(天保郷帳など)とも書く。満濃町との境にある公文くもん山と如意によい山の南麓から弥生式土器や須恵器が出土し、古墳が多い。古代那珂なか櫛无くしなし(和名抄)中世の櫛無保の遺称地。戦国期に櫛梨山に奈良備前守元吉が櫛梨城(日の出城)を築き、文明九年(一四七七)落城、天正七年(一五七九)長宗我部元親がこの地に陣を構えて、長尾・羽床の軍勢と戦ったという(西讃府志)。天正一九年七月二五日の生駒近規宛行状(写、長谷川家文書)で、「中郡櫛無にて天野分弐百五拾石」が長谷川武左衛門に与えられている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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