桧山 広(読み)ヒヤマ ヒロ

20世紀日本人名事典 「桧山 広」の解説

桧山 広
ヒヤマ ヒロ

昭和期の実業家 元・丸紅会長。



生年
明治42(1909)年12月18日

没年
平成12(2000)年12月25日

出生地
茨城県那珂郡那珂町

学歴〔年〕
東京商科大学(現・一橋大学)専門部〔昭和7年〕卒

主な受賞名〔年〕
藍綬褒章〔昭和40年〕

経歴
昭和7年丸紅の前身・大同貿易に入社し、27年取締役、32年常務、専務、副社長を経て、39年社長に就任。50年会長。41年鉄鋼商社の東通を吸収合併、鉄鋼や機械、エネルギーなど重厚長大分野の売り上げを伸ばした。44年9月期決算で売上高1兆円を達成し、大阪の繊維商社だった丸紅を業界3位の総合商社に飛躍させた。この間、日本貿易会副会長、経団連常任理事、経済同友会常任監事を務め、国際派の論客として知られた。51年米国航空機メーカー、ロッキードの代理店だった丸紅が全日本空輸の航空機選定を巡り、田中首相(当時)に対し5億円を贈賄したロッキード事件が発覚、これに関与したとして同年7月逮捕される。公判で“総理への5億円授受”を大筋では認め、58年10月贈賄と外為法違反、議員証言法違反(偽証)の罪で懲役2年6ケ月の実刑判決が出され、二審でも支持された。平成7年2月最高裁は上告を棄却し有罪が確定したが、高齢心臓病持病が考慮され収監はされなかった。昭和51年8月丸紅の一切の役職から退いたが、60年初代名誉顧問として復帰し、平成11年3月まで同社顧問を務めた。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

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