東通(読み)ひがしどおり

改訂新版 世界大百科事典 「東通」の意味・わかりやすい解説

東通[村] (ひがしどおり)

青森県北東部,下北郡の村。人口7252(2010)。下北半島北東部に位置し,北は津軽海峡,東は太平洋に面し,北端尻屋崎がある。下北丘陵北部を占め,村域の8割は山林である。村内各集落への交通の便が悪いため,1889年に東通村が成立して以来,村役場は隣接するむつ市田名部(たなぶ)に置かれていたが,1988年村内に役場が完成し,移転した。偏東風の〈やませ〉が吹くため農業は不振で,畜産とイカ,コンブ漁などの漁業に依存する。1966年に肉用牛繁殖育成センター,73年には村営牧場が開設された。尻屋崎近くの桑畑山から良質の石灰石を産出し,セメント工場がある。尻屋崎は下北半島国定公園に含まれている。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報