桐谷（読み）きりがやつ

精選版 日本国語大辞典

きり‐が‐やつ【桐谷】

[1] 神奈川県鎌倉市材木座にある谷。桐谷(きりがや)と呼ばれるサトザクラの原産地といわれる。

[2] 〘名〙 ＝きりがや（桐谷）

※蔭凉軒日録‐寛正五年（1464）二月二一日「禅仏寺御成者。林間有_二野花_一名曰_二桐谷_一也。此花与_二世上花_一、少遅晩十日計減也」

※俳諧・毛吹草（1638）二「いせさくら ひさくら きりかやつ」

きり‐が‐や【桐谷】

〘名〙 サトザクラの園芸品種。花は径六センチメートルくらいの大輪の一重で、まばらに重弁花（弁数八くらい）を混じえる。花色は淡紅色だが蕾は濃紅色となる。神奈川県鎌倉市桐谷のあたりにあったのでこの名がある。車上でこの花を眺めた二人が、八重か一重かを言い争い、ついに車を返して見直したところ、八重も一重もあったというところから「車返し」とも称される。きりがやつ。やえひとえ。《季・春》

出典　精選版 日本国語大辞典

動植物名よみかた辞典　普及版

桐谷 (キリガヤ・キリガヤツ)

植物。里桜の品種

出典　日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典　普及版」