根々井村(読み)ねねいむら

日本歴史地名大系 「根々井村」の解説

根々井村
ねねいむら

[現在地名]佐久市根々井

岩村田いわむらだ町の西南方、川の渓谷にある村。北は塚原つかばら村の平地、南の対岸中込原なかごみはらとよばれる平坦地の地続きで、西南は横和よこわ(現佐久市横和)、東は猿窪さるくぼ(現佐久市猿久保)に接する。

古くは根々井(文明一〇年「諏訪御符礼之古書」諏訪大社上社文書)、根井(「武田信玄朱印状案」赤見文書)、禰之井郷(大井文書)などと書かれる。

北背の段丘縁辺部には五基ほどの円墳を残し、集落の西方亀田かめだ地籍には根井氏の館跡があり、その周辺に古い町割も残っている。古代から中世初期にかけて東信濃に勢力を持った滋野氏の支族根井氏が定着し、治承四年(一一八〇)木曾義仲の挙兵以来、中心的働きをした根井大弥太(行親)・小弥太らは根井一族であった(平家物語・参考源平盛衰記)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報