板柳(町)(読み)いたやなぎ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「板柳(町)」の意味・わかりやすい解説

板柳(町)
いたやなぎ

青森県西部、北津軽郡津軽平野のほぼ中央にある町。1920年(大正9)町制施行。1955年(昭和30)小阿弥(こあみ)、沿川(そえかわ)、畑岡の3村と合併。JR五能線、国道339号が通じる。藩政時代は板屋野木(いたやのき)とよばれ、この地方の物資集散地であり、岩木川には河港が設けられていた。新田開発が進むにつれて藩の代官所が置かれるなど、中心的役割を果たしたが、明治になると五所川原(ごしょがわら)に繁栄を奪われた。岩木川の自然堤防に沿ってリンゴ園が広がり津軽のリンゴ生産の中心地の一つとなっている。板柳駅近くには塩化物泉の温泉が湧出(ゆうしゅつ)する。面積41.88平方キロメートル、人口1万2700(2020)。

横山 弘]


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