松島(長崎県)(読み)まつしま

日本大百科全書(ニッポニカ) 「松島(長崎県)」の意味・わかりやすい解説

松島(長崎県)
まつしま

長崎県西彼杵半島(にしそのぎはんとう)の西方海上の島。西海市(さいかいし)に属する。もとは西彼杵郡大瀬戸(おおせと)町に属していたが、2005年(平成17)大瀬戸町の西海町ほかとの合併により西海市域となった。面積6.38平方キロメートル。寛文(かんぶん)年間(1661~1673)大村(おおむら)藩の深沢儀太夫(ふかざわぎだゆう)がここで捕鯨業を始め、西海捕鯨の基地として栄えた。明治以後は海底炭田の島として発展し人口も1万を数えたが、1934年(昭和9)鉱内の水没(海水浸入の事故)によって閉山し、島の荒廃が著しかった。1973年(昭和48)電源開発株式会社によって松島火力発電所(総出力100万キロワット)が建設され、1981年の運転開始当時は、海外炭を主燃料とするわが国最大の石炭専焼火力発電所であった。人口635(2009)。

[石井泰義]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例