松屋久重(読み)まつや ひさしげ

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「松屋久重」の解説

松屋久重 まつや-ひさしげ

1567-1652 織豊-江戸時代前期の商人,茶人。
永禄(えいろく)10年生まれ。大和奈良の塗師(ぬし)松屋の5代。分家の松屋久好(ひさよし)が死去したあと,漆屋源三郎を名のる。久政,久好,久重3代の茶会記「松屋会記」を集成。ほかに「松屋名物集」「松屋筆記」を編集。また松屋三名物の松本肩衝(かたつき),徐煕の白鷺図,存星長盆をつたえた。慶安5年8月24日死去。86歳。姓は土門。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の松屋久重の言及

【今日庵】より

…1646年(正保3)に隠居を表明した宗旦は,屋敷の北方に隠居屋敷を構え,そのなかに2畳の茶室を造立した。1649年(慶安2)4月,宗旦の茶に呼ばれた松屋久重が〈隠居ノ二畳敷,但,一畳半敷テ,残リハ板也,中柱有之,但ヌキハ無之候〉と書き留めていた茶室に当たる。すなわち,一畳台目に向板(むこういた)を入れ,向板の前角に中柱を立てて袖壁をつけ向板を囲ったこの茶室の特色がよくわかる。…

※「松屋久重」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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